手すり革命

L型手すりからの脱却福祉の便利な手すり『テスリックス』

1.『テスリックス』開発のきっかけ

福祉の手すりと言うと、研究開発着手時(平成8年)はL型手すり一辺倒であった。当時福祉の現場の方々と頻繁に勉強会をし、日本の福祉の現場で無意識的に使われているL型手すりに対して果たしてこれでよいのだろうかと言う大きな疑問がわいてきた。これが福祉の、便利な手すり、格子状の手すり『テスリックス』を生み出すきっかけとなった。

2.事業実施の経緯

平成8年に医療福祉関係の研究開発をする協同組合を設立し、高齢者の自立生活を支援するための各種装置の研究開発を目指した。最初にユニバーサルデザインの思想を取り入れた手すりの開発に取り組んだ。そこで高齢者や身障者の視点から見直した新たな手すりを研究開発することにした。組合独自の技術及びノウハウの他、地域総合医療を目指す岩国市医療センター、免震構造や建築技術の研究で高い評価を得ている東京工業大学建築物理研究センター、中小企業の技術支援を行う山口県産業技術センターと連携することで、極めて高度にかつ、新しい発想で研究開発と商品化を行うことができた。研究開発は、平成8年度に調査分析・試作品製作を行い、平成9年から10年の2年格子状の手すり『テスリックス』間で商品化した。その後も市場調査を繰り返し、木製の『テスリックス』や、接着キットを追加販売した。さらに今日ではプラスチック製の『テスリックス』にはレッド、アイボリー、ブラウンの3色をそろえ即納体制を整えている。

3.工夫・苦労した点

従来のL型手すりは人体の形状(特に身長差)や運動能力さらには加齢による手の到達領域差の問題に全く対応できない手すりである。しかし、L型手すりは、全国的、公共的な福祉のマニュアルに掲載してあるというただそれだけの理由で設計者が無意識的に図面に書き込み普及していた。そして関係者もL型手すりに慣れていた。研究開発の早い段階でL型手すりの問題点は暴露され、どこでもつかめる格子状の手すり『テスリックス』のアイデアは固まった。安全性とデザイン性を重視し、人間工学に基づき細部の設計をした。様々な試作品の使用実験が繰り返され商品は完成した。しかし、固定観念にもなっている従来のL型手すり一辺倒の考えを打ち破ることが一番の問題点であった。と同時に今日でもこれは販売に関して大きな問題として立ちふさがっている。ユニバーサルデザインと言う掛け声はよく聞くが、決してL型手すりではユニバーサルデザインの目的を達成できないことを強く宣伝し、日本国民を啓蒙しなければならない。

4.『テスリックス』の特徴

開発した手すり『テスリックス』は、格子状で、どのような体格、運動能力にでも対応でき、見た目にも美しく安心して使えることから、多くの施設や家庭での普及が進んでいる。従来の手すりに対する考え方を根本から考え直し、ユニバーサルデザインに基づいて研究開発し商品化された『テスリックス』には、『誰でも、どの位置からでもつかむことができる』『設置に自由度があるため取り付け場所の決定が容易』『取り付けが簡単』『(壁中手すり)という概念で手すりを設置するので、安心して使用できる』『浴室で使っても、暖かくて人にやさしい手すりである』などの特徴がある。

5.今後の課題・問題点

『テスリックス』の最大の課題と問題点はその知名度が低いことである。東京で開催される国際福祉機器展には毎年出展しているが、なかなか全国の人々に一度に知っていただくと言うわけにはならない。日本全国で毎年取り付けられる手すりは数百万台に及ぶと思われるので、いかにして知名度を上げるかが最大の課題である。今日までインターネットや展示会等で普及を図ったが、全国にはまだ『テスリックス』を知らない数多くの工務店やリフォーム会社がある。その方々とのネットワークが構築できれば、そもそも廉価で圧倒的な機能と性能を保持している便利な手すりなので、『テスリックス』は急激な販路拡大が出来ると信じている。皆様方のお問い合わせと同時に、本事業展開のパートナーとしてご参加いただける方を自薦他薦でご紹介願いたい。なお製造はアウトソーシングであり、どのような受注拡大にも対応できる体制を整えている。

松屋産業株式会社  代表取締役  松塚  展門